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進藤 麻子

  • Co-PI
大阪大学大学院 理学研究科
教授
Research Areas
発生生物学、細胞生物学
Keywords
形態形成、器官形成、細胞極性、細胞骨格、細胞接着、アフリカツメガエル

研究概要

動物の発生課程における形態形成を対象として、細胞の集団運動を制御する分子機構に着目した研究を行なっています。アフリカツメガエルの胚や幼生をモデルとして使用し、組織を作る多細胞の動きや形の変化、組織形成の過程をイメージングし、形態形成の基盤となるメカニズムに迫ろうとしています。最近では、栄養、温度やpHの変動などの環境因子が形態形成の制御因子になりうることに着目し、発生中の動物の環境と、体内の細胞運動をつなげるメカニズムに注目しています。この学術変革 Aの研究グループでは、栄養環境に依存する甲状腺の形態形成を対象として、その過程にあると予想されるメカノケミカルフィードバックの関与を明らかにすることを目指しています。甲状腺は濾胞と呼ばれる球体組織の集合体で、それぞれの濾胞は単層の上皮細胞で囲まれた内腔をもちます。腔構造を持つ組織の形成過程では、内腔で発生する機械的な力と細胞の相互作用が、器官として機能しうる正しい形を獲得する基盤となる可能性があります。内腔から生まれる力が甲状腺濾胞の形態形成にどう関わるのか、さらには栄養のような環境要因がどのように細胞集団を機能的な器官や体に変化させていくのか明らかにしていきます。研究以外ではスポーツ観戦やバッティングが趣味です。冬はスキーもやります。

経歴

酪農学園大学獣医学部卒業。総合研究大学院大学・生命科学研究科の博士後期課程に入学し、基礎生物学研究所の上野直人教授のもとで発生生物学の研究を始めた。2008年3月に博士号を取得。2009年10月よりテキサス大学オースティン校のDr. John Wallingfordのもとでポスドクとして研究を行う。2014年に名古屋大学大学院生命理学専攻の助教に着任、2020年に同専攻の講師に昇格。2020年10月に熊本大学・発生医学研究所に独立准教授として着任した。2024年4月より現職。

関連業績

  • β-adrenergic receptor regulates embryonic epithelial extensibility through actomyosin inhibition.
    Yohei Mizoguchi, Kaoru Nakashima, Ayato Sato, Asako Shindo*
    iScience 26(12):108469 (2023)
    DOI: https://doi.org/10.1016/j.isci.2023.108469
  • Nutritional control of thyroid morphogenesis through gastrointestinal hormones.
    Maki Takagishi, Binta Maria Aleogho, Masako Okumura, Kaori Ushida, Yuichiro Yamada, Yusuke Seino, Sayoko Fujimura, Kaoru Nakashima, and Asako Shindo*
    Current Biology 32(7): 1485–1496 (2022)
    DOI: https://doi.org/10.1016/j.cub.2022.01.075
  • PCP-dependent transcellular regulation of actomyosin oscillation facilitates convergent extension of vertebrate tissue.
    Asako Shindo*†, Yasuhiro Inoue†, Makoto Kinoshita, and John Wallingford
    Developmental Biology 446 (2) 159-167 (2019)
    DOI: https://doi.org/10.1016/j.ydbio.2018.12.017
  • Septin-dependent remodeling of cortical microtubule drives cell reshaping during epithelial wound healing
    Asako Shindo, Anastasia Audrey, Maki Takagishi, Masahide Takahashi, John Wallingford, and Makoto Kinoshita
    Journal of Cell Science 131 (12): jcs212647 (2018)
    DOI: https://doi.org/10.1242/jcs.212647
  • Models of convergent extension during morphogenesis
    Asako Shindo*
    WIREs Developmental Biology, 7(1): e293 (2017)
    DOI: https://doi.org/10.1002/wdev.293
  • PCP and septins compartmentalize cortical actomyosin to direct collective cell movement
    Asako Shindo, and John B. Wallingford*
    Science 343, 6171, 649-652 (2014)
    DOI: https://doi.org/10.1126/science.1243126